小学2年生のころから、高校卒業までバスケットをやっていました。高校に入るまでの学校生活をいま思い起こすと、バスケットのことしか思い出せない状態です。 もともと幼少期から勉強が得意ではなかったということ、また人付き合いが得意でなかったことから…
結婚するまで全く料理ができなかったのですが、子供に手料理を食べさせてあげたくて料理の勉強を2年くらい前から続けています。 本を買ったり、クックパッドを見たり、大したことはしていないのですが、料理教室に行ってみたいなぁと思っています。ただ、ど…
家庭によって様々な独自ルールがあると思います。例えば中濃ソース。僕の実家では中濃ソースを冷蔵庫で保管していましたが、妻の実家では常温保存が決まりだったそうで、いま我が家のソースは、コショウや砂糖が閉まってあるガスコンロ脇の引き戸にしまわれ…
また雪が降った。 自宅に帰る頃には、雪が風に乗るほど軽くなって降り注いでいた。自宅のある西東京市では、つい先日の雪がまだしぶとく、道の端にしがみついていた。 コートのフードをかぶり、足早に自宅へと急ぐ。途中セブンイレブンで冷凍食品の担々麺買…
急いで帰って、子供と一緒に皆既月食を見る。 そう決めていた。 5年前にも月食があったそうだが、そのこと自体今更知った僕はもちろん見ておらず、皆既月食を見る経験自体、今回が初めてであった。 事前にベッドの向きを変え、ちょうど寝転ぶと、2階の寝室の…
僕は毎朝、自分の家のある西東京市から会社のある青山まで、 西武線と大江戸線を乗り継いで通っています。 練馬駅を乗り換えで利用します。その乗り換えのときに、決まって駅前のセブンイレブンでコーヒーを買うのですが、 先日、雪が降った翌日だったと思う…
今週のお題「私のアイドル」 今年で3才になる息子が、僕にとってはかけがえのない存在になっている。 彼が生まれたとき、この子の「ために」頑張ろうと誓ったが、今、この子の「おかげ」で頑張れている自分がいる。 僕の父(息子にとっては祖父にあたる)が…
すごく短い話。 車にて 友人の車に乗り、ホームセンターに寄ったときだった。洗剤を買いたいという友人を車の中で待っているとき、コンコンと自分の座っている助手席の窓を叩かれた。 外には作業着のような格好、痩せていて眉毛の間に産毛をたっぷり生やした…
1番肝を冷やした経験だ。これを超える経験はまだないし、これを超える経験を、できればしたくない。 ガードレール 卒業旅行で湯畑に行った。湯畑の一角からは少し離れた場所に宿を取っていて、温泉プールの隣接した大きなホテルだった。旅行のメンバーの中に…
中学3年生の時である。中学3年生の1年間は、人生で1番奇妙な体験が多かったような気がする。 ドボン 夏場、塾に行く前に風呂に入った。クーラーのない自室で、扇風機を回しながら勉強をしていて、汗だくであった。汗臭かった。このまま塾に行くのは気が引け…
まえがき 幽霊を見たというような話、怪談話をすることを生業にする人、あるいはそれを得意とする人がいる。その中で、どの程度の話が嘘偽りのない真実を語る話であるかは分からないが、そういう現象、話、人々が、「本当に」いるんではないかと僕は考えてい…
年末年始の休み、週末、成人の日をつなげ、12連休をもらった。 就職してから、こんなに長い休みは、初めてのことだ。かといってどこかに旅行に行くわけでもなく、年末は家の大掃除、年始には妻と僕、互いの実家に年始挨拶に出かけるといった感じで、典型的な…
最終電車は、すでに終わっていた。 品川駅港南口には、飲み過ぎてしまったサラリーマンたちが、タクシーの配車を待って長蛇の列を作っていた。もちろん、僕もその中の一人。 タクシーに乗って、少ししてからだった。 雨が降り出した。 「急に降りましたね、…
今週のお題「読書の夏」 夏休みの課題図書というものがある。小学生のときである。 課題図書とされる本を読んで、読書感想文を提出するという 夏休み中に消化しなくてはならない宿題のひとつである。 当時の僕は、読書というものがあまり、いやまったく好き…
僕の通った小学校には、毎週木曜日に「移動図書館」なるものがきていた。 近くの図書館からたくさんの本を積んだ車がやってくるから「移動図書館」である。 当時の僕は、読書が好きだけれど、自分が本好きだということを、あまり人に知られるのが嫌だった。 …
今週のお題「夏の食事」 梅雨がふっと退席、失礼しやしたって感じ。急に日差しが強くなる。 夏になると、新潟に住んでいる親戚の渡辺さんがパイナップル、トマト、スイカなんかを送ってくれます。今でも変わらず送ってくれます。 それがすごく楽しみで、「あ…
今週のお題「ゾクッとする話」池袋駅から僕の実家まで徒歩で行くと、 平和通りという商店街を抜けるのが一番の近道なのです。 そこの一本中に入った道をあるいているときなんですけど、 先のほうにある、公園の真向かいの家の玄関先の表札の陰から、 おばさ…
正岡子規が書いた「俳句の出発」を読んでいる。ふうむ、俳句か、とてもいいもんだなと思い、これから俳句をやるべく、筆ペンを買う。がよくよく思えば、私、文章書くとき、手書きじゃなくてPCだったわけで、其の「書く」と「打つ」という行為自体が違うだけ…
爪のはらのピンク、そんな感じに桜が彩り、どの木もぱぁと枝を広げてバンザイの3月外れ。 僕と空海先生が初めて会ったのは2004年の春だったと思う。 「君さ、なに、コピーライターになりたいんだ?じゃあもっと日本語を勉強しないとだよ、これじゃ難しいよ〜…
「すみません、今日は早めに帰ります。次があるんです」 「はぁ珍しい!まだハンバーグ、全部食べてないですよ?珍しいですね、浦川さん。」 「あ、はい…残してごめんなさい。」 「いえいえ!…なにか、その、大事な用事なのですか?」 「あ、何かあったわけ…
六本木には地下鉄で向かった。 休日ではあったが、消化しききれなかった仕事を 上野のオフィスで片付け、地下鉄で向かう。 日比谷線から六本木通りへとあがる。 辺りは暗く、寒かった。 時期は年の瀬で、街は慌ただしく、赤青黄色、大小様々なネオンが光る。…
3月の始め、オフィスに行くと、僕の席の近くに電信柱が立っていた。 いや、電信柱のようにひょろっとした、背が高い男性がいたのである。 綺麗な白シャツを着ていた。 ズボンはローライズ、タイトなチノパンで、彼の直線体格を強調していた。 そして、僕たち…
「すみません!広尾のこの住所までお願いします」 恵比寿駅前でタクシーを拾う。 前の予定が長引き、恵比寿の駅に着いたのが16時57分。 高校時代の旧友、北条の結婚式二次会は17時から。 つまり僕は気が気でないくらい、急いでいたのである。 北条マサガス、…
「ところで、最後に聞きたいのだけれど、浦川くん、きみの文作の 師は誰だと思う?」 「あ、はい…帆士ハルヨだと思います」 「えっと…ごめんなさい、私不勉強かな。 その作家さんは初めて聞くな。随筆家さんか、なにかかな?」 「いえ、違います。僕の祖母で…
犬を飼いたいと言い出したのは母だった。 反対した。父も仕事で家にいないのはもちろん、母も雑司が谷の教育委員会で 働いていて、一日の大半、家を空けている。 そんな状態で犬なんて飼えるわけないやろ、やめときなさい。大変なんだよ、 犬っていうのは。…