「ところで、最後に聞きたいのだけれど、浦川くん、きみの文作の 師は誰だと思う?」 「あ、はい…帆士ハルヨだと思います」 「えっと…ごめんなさい、私不勉強かな。 その作家さんは初めて聞くな。随筆家さんか、なにかかな?」 「いえ、違います。僕の祖母で…
犬を飼いたいと言い出したのは母だった。 反対した。父も仕事で家にいないのはもちろん、母も雑司が谷の教育委員会で 働いていて、一日の大半、家を空けている。 そんな状態で犬なんて飼えるわけないやろ、やめときなさい。大変なんだよ、 犬っていうのは。…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。